ケルセチン(quercetin)はインタールよりも効果が強い(+ケース20、13、3、4、14、19)金沢大・竹原教授による誤った情報発信

1992年の久米宏のニュースステーションでのステロイド特集

 1990年代の、いわゆる「マスコミによるステロイドバッシング」が、実際にはどのようなものであったのか?は、これまでにもいくつか動画を見直して検証してきましたが、一番よく引き合いに出される「1992年の久米宏のニュースステーション」については、いろいろ探したが、どこにも残っていない、いったいどんな内容だったのだろう?どなたか保存している方いないだろうか、もしお持ちでしたら教えてください、とこのブログで呼びかけていました(→こちらが、ついに見つかりました。
 
 検証のために全文を文字起こししました。キャプチャ画面を交えながら、以下に記します。
 
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(久米)「さて、今夜の特集ですが・・これはあの、種類はいろいろあるんですけどね・・本質的には全部同じなんで・・こんなあの、にゅるっとしたものもあるし水みたいなものもあるんですけどね・・これは全部あの、ステロイド剤なんです。でこの、アトピー性皮膚炎なんかで病院に行きますと、ま、ほとんどといっていいくらいこのステロイド剤というのを出してくれるんです。この薬しかくれないと言ってもいいくらいですが・・何を隠そう小宮さんも一時使ってたこともあるということなんですね?」
 
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(小宮)「えー私耳が金属アレルギーになりまして、そのときに医者からもらいまして家にいくつもあります、こういうのが。」
 
(久米)「あ、そう、白っぽい塗るやつですか?」
(小宮)「そうですねえ。」
 
(久米)「それでまたこのステロイド剤ってのが、よくこれが効くんです。あの、ほんとに効くんです。真っ赤になっても、痒くてたまんないところに夜寝る前に塗っておきますと、朝起きるときれいに真っ白になったりするんですねー。今日はこのステロイド剤の勉強です。」
 
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(ナレーション)子供を中心に激増していると言われるアトピー性皮膚炎、この病気のかゆみや炎症を抑えるために、劇的効果を発揮する薬が、ステロイド剤である。しかしこの薬には、強い副作用もある。
 
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(上の写真の患者)「掻き崩してしまったら何か・・そいで、体液がもう、止まらないような感じですね。枕カバーが、一日ごとに替えなければならないような感じですかね、それとシーツとか。」
 
(別の患者)「汁が出て、下着とかも全部ひっ付いて、べりべりっていうんですか?」
  
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(ナレーション)いったいステロイド剤とはどういう薬なのか?なぜこのような副作用に悩まされる人が出てしまうのだろうか?
   
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(インタヴュアー)「あのー、アトピーは、出てますか?」
(上の写真のお母さん)「ステロイド最近、んー、すごくひどかったんで毎晩くらい5日間つけてたんです。そしたら、こんなに綺麗になっちゃって。一週間くらいで一本無くなってしまいます。」
 
(ナレーション)長い間ステロイド剤を使い続けたために、失明してしまったと主張する女性がいた。
 
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(上の写真の患者:Sさん)「16才くらいのときから、あの、副作用のこととか全然知りませんでしたから、あの、顔にはまったく症状は出てなかったんですけれども、普通のクリームみたいな感じで顔に塗り始めたんです。病院のあの、容器に入った白い塗り薬っていう感じでした。薬の説明とかは別に全然もうありませんでしたから、そのとき自分はステロイドを使っているとか、そういう認識は無かったと思います。顔が、赤くなって、ただれたっていうか、じくじくするような感じでもう、しょっちゅう頻繁に皮が剥けてくるので、もうすごく困りました。いつもあの、薬を持ってて、暇があれば仕事中でもしょっちゅう、塗ってるみたいな感じだったですね。」
 
(ナレーション)症状が好転しないために、彼女は何回も病院をかわった。しかしどの病院でもステロイド剤しか出さなかった。彼女はステロイドのことを知らないまま、13年以上もステロイド剤を塗り続けた。
 
(上の写真の患者:Sさん)「もう、そのとき全然酷かったんですけど、その年の9月のある朝起きて鏡見たら、自分でも悲鳴を上げてしまうほど、今まで腫れてた真っ赤な顔の上に、何か、蜂蜜を塗りたくったみたいな感じでドロドロに汁が出てきてたんですね。だんだんカレンダーの字が少しぼやけるなあ、って思ったんですけれども、近所の眼科で診てもらいましたら、やっぱり両目とも白内障で、左目はもう見えなくなりまして、右は昔の視力の半分くらいになりました。」
 
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(ナレーション)彼女は今、何の説明もなくステロイド剤を出し続けた四つの病院に対して、訴訟の準備を進めている。これに対して病院側のある医師はこう答えている。「副作用かどうかは裁判で争うべきことだ。今は答えられない。」
 
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(ナレーション)和歌山のある主婦は、ステロイド剤の副作用による長男の感染症に悩まされた。薬によって弱った皮膚は雑菌に侵され易くなってしまうのである。
 
(患者のお母さん)「それは酷かったです。熱が43度も出ましたけどもね、ほんで、時間を追ってもなんか黄色の汁がちょっちょっと出てくるんです。一時間たって見たらもう、この眼の周りなんか黄色のかさぶたっていうんかあの、怪我したとき出てくるあの黄色の汁ありますね、そんなんがもう、どっさりもう出てるんです。ほんで頭はもう、なんかもうぐちゃぐちゃになってしまって、顔もこんなに丸く腫れてしまって、私はもうこれでそやからもう、お医者さんに連れて行ったら、またステロイドで抑えてしまうゆうことやからね、三日三晩ここで座らして、あの子、ここにずっと座ったままで、我慢してたんですけどね、そんなことしてたら、ほんまに死なしてしまうよっていうんですよね、主人が。病室に行くまで点滴してたらもう見る見る汁が止まってきてね、それくらいステロイドいう薬はまあ、いいんか悪いかは私は解りませんけれども。
  
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中学3年生だったから、受験をそやからまあ、塾に行って来てねえ、塾に通って、ほれで夜11時頃に帰ってきてでも、お風呂に入ってからまたもう、ストーブの前でたっぷりそれこそたっぱりそれこそステロイド塗るわけですよ。もう塗らないとやっぱり、いてられへんからね、痒いし。入学式とほんであくる日一日行っただけで、あと高校一年間の一学期間ずっと休んでしまったっていう状態なんですよ。その時期に、ステロイドを完全に切ってしまって。」
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(ナレーション)子供の治療のためのステロイド剤で、母親にも副作用が出てしまった例もある。
 
(患者のお母さん)「生後2ヵ月から、あの、乳児湿疹ですね、この辺から出始めて、で、小児科に行ってみたら、ステロイド軟膏、アトピーが治らないし夜中痒い痒いって言ってるから、ああもう可哀想だな、代わってあげたいなって思ってるうちになんかここが痒くなってきて。子供にずっと塗ってるもんだから、自分も手から吸収してたし、実際に私が塗り始めたのは、子供の薬をここ(肘)に塗って、そのうちだんだん全身に拡がって、あの、顔も普通の顔だったんですけれども、お日様あびるとね、こう、真っ赤になるんですよ。で、それも塗って、もー、凄かったですけどね。もー、ホラー映画です。あの、ハエ男とかあるでしょ、まさに自分がそれをしてるっていうか。」
 
(ナレーション)ステロイド剤とは、そもそもどういう薬なのであろうか?ステロイド剤は、本来からだの奥にある副腎の皮質部分で作られるホルモンである。このホルモンは、全身の炎症やストレスを抑える作用を持っている。副腎皮質ホルモンは、およそ40年前に化学合成できるようになり、アトピーだけでなく、多くの病気に使われるようになった。炎症を一時的に抑える上では、魔法の薬のような効果がある。スポーツ選手が、薬によって急激に筋力をつけるドーピングも、ステロイド剤の一種が使われることが多い。アトピー性皮膚炎のような病気にステロイド剤を塗り続けたとすれば、外部から塗られたホルモンにより、一時的に皮膚炎は改善される。しかし、体が作り出すべきホルモンが外から与えられてしまうため、副腎皮質の働きは弱ってしまい、薬をやめてもなかなか元には戻らない。一方アトピーは、薬によって一見よくなったように見えるが、根本的には治っていないため、副腎皮質が弱った分、前よりも悪くなってしまう。
 
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 アトピー以外の病気に用いられるステロイド剤にもこのような副作用がある。ステロイド剤が塗られていた皮膚は抵抗力が著しく落ちているため、雑菌の進入を招きやすく、ヘルペスなど別の感染症を引き起こすことも多い。また、長い間ステロイド剤を使い続けていると、消化器潰瘍や白内障、精神偏重などを引き起こしてしまうこともある。
このようなリスクの多い薬をなぜ病院は出し続けるのだろうか?なるべくステロイド剤を出さないことで知られる病院に聞いてみた。
 
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(高雄病院 中野勝輝医師)「困らないいうたら悪いですが、ステロイドと、あと非ステロイドの軟膏と、飲み薬の抗アレルギー剤くらいしか、手持ちの駒が無い、ね、その中でその、患者をずーっとね、長年にわたって診て行き切れる・・局面だけならね、一週間とかね、二週間だけとかならね、これはねえ、付き合いが出来るんだけど、5年、10年と付き合うだけの、そのー、武器を持ってないと言ったら悪いですけど、そういうところではね、だから、ステロイドを塗るしかないと。あっち行ってもこっち行ってもそれが出される。」
 
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(ナレーション)薬の売り方にも問題があるようだ。厚生省が6月に発表したこのレポートは、製薬会社が、新薬の効能についてな熱心に売り込むが、副作用についてはあまり説明しない実情を浮き彫りにしている。では、医者は、いったい副作用についてどう考えているのだろうか?
 
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(日本大学研究所、田村豊幸教授)「副作用はね、起こった場合に、それ厚生省のほうに通知しなければいけないことになってますけどね。そうすると、その、それはミスじゃないぞ、っていう批判をされる恐れがあるわけですね、使い方が悪かったんじゃないかと。で、実際副作用の事故の中にはそういうのありますからね。で、どうしても隠してしまう。それからもう一つは、あの、非常に薬の数が多いでしょ、今。もう、何千ってありますからね。覚えきれないんですよ。だから、説明も出来ないんです、本当は。」
 
(ナレーション)では、私たちは、今後ステロイド剤をどのように使っていけばいいのだろうか?
 
(日本大学研究所、田村豊幸教授)「もう、最後の最後に使う薬なんですね。だから、その、簡単には使って欲しくないですね。だから、簡単に使わないっていうことがもう、大前提じゃないでしょうか?」
 
(高雄病院 中野勝輝医師)「もちろん、その、非ステロイド性の軟膏とかですね、ま、抗アレルギー剤だとかね、いうものの、飲み薬だとか、まあ、いろいろありますね。えー、そらもうありますが、基本的には、どんな薬であってもね、やっぱりそれは毒だ、という認識を持った上でね、治療するのと、薬剤に対するこの、全般的な知識とかね、これを持って使うのと、そうでないのとはね、やっぱり、長い眼で見たときに差が出てくるんじゃないですかね。」
 
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(久米)「少々、VTRの中に補足しますと、和歌山の公園であの、お子さんから副作用が移っちゃって、ホラー映画、ハエ男みたいになっちゃったですけど、お母さんはすっかり今もう治りました。それからその前に出てきた、受験生を持ってらっしゃるお母さんで、子供が酷いことになっちゃったけれど、そのお母さんが言ってた様に、この人も治ったって言ってたんですが、その後、時間があったので、その、「ステロイド剤を断って」っておっしゃってましたが、結局、治った人たちは、一切ステロイド剤を使うのを止めて、ステロイド剤を使わないアトピー性皮膚炎に戻って、普通のアトピー性皮膚炎に戻って、言ってみれば、本質的な体質改善をして治ったと、こういうことになります。
で、もう一回整理しますと、このステロイド剤というのは、副腎皮質から分泌されるホルモンのことで、このホルモンは、炎症、あるいはストレスに対抗するためのものです。で、これを薬として直接塗ったり飲んだりあるいは注射するので、これが非常によく効くんだと、こういうことになります。また、このステロイド剤は、無色無臭なのでたいへん使いやすいわけですね。ところが、長い間使っていると、VTRで見てもらった通り、とんでもない副作用が出てしまうんです。以上が、副作用が出てしまうという、薬としての問題点です。これが、第一の問題。で、第二の問題点は、人為的な問題点と言ったらよろしいんでしょうか。
 
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えー、ま、短期的に見て、ステロイドほど効く薬は無い、というくらいなものですから、このステロイド剤を出さないと、あの医者の薬は効かないなんてことを言われるものですから、医者がすぐ出しちゃうんですね。で、今の保険制度では、お医者さんは一日にたくさんの患者さんを診なければならないんで、一人ひとり説明する時間が無かったりして、副作用の説明をしないまま出しちゃう、で、えー、それほど必要じゃないのに、長期間にわたって、この薬を塗っていれば安心という、ま、薬漬けの文化っていいますかね、VTRにも出てきましたけど、なんかクリームと同じようにして、安心材料のために塗っちゃってるみたいなところもあったりするんですね。で、患者のほうからあの薬をくれと言われる、もうたっぷり出してるから出せないって言ったりすると、あの医者はけちだ、って言われたりなんかもしちゃうんです。で、これは一番厄介というべき問題なんですが、アトピー自体が治りにくくなってきたんですね、だんだん。」
(小宮)「はあー。」
(久米)「だからその、これはもうステロイド剤とは関係ないんですけれども、こっちのほうが実は重要問題だ、だから、体質改善するって言っても。限度があるということです。」
(小宮)「ええ。」
(久米)「で、なるべくステロイドは出さないようにしていらっしゃるお医者さんが、もう、駒が無いんだ、と。ま、ステロイド剤に代わる強力な薬というのを、与えたいんだけど無いんで、っていうことなんで、いくら痒いと子供が泣いても、我慢して使わないようにしてくれ、というのも、こっちも言いにくいんですけどね、最後の手段、って言う先生もいらっしゃるくらいですから、気安く使っちゃいけない薬のようですね。
 
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(上の写真の人)「ええ、知らなかったですね、最後の最後の薬だっていうのはねえ。実際、僕らまあ、毒蛾に刺されたりするとすぐ出てくるからね、まあ、これはあの、副作用を知るのは大事だけれども、また症状を診るのはお医者さんですからね、お医者さんがそういうことを心得て、まさか、薬たくさん売るぞなんて思ってないでしょうけれども、適当に、ごく少ない最小限度のものを使ってくれるということが、まず大事でしょうね。」
 
(小宮)「患者さんも、医者に、説明を求めたほうがいいでしょうね。すごく求める必要があるでしょうね。」
(上の写真の人)「そうですね」
 
(久米)「使うんだったらなるべく短い時間で、習慣性にならないようにね、ちょこっとだけ使うんだったらいいですけど、習慣性を帯びると非常に危険だということです。えー、コマーシャルのあと、天気予報です。」
 
動画は下記URLで見ることが出来ます。情報提供くださった方、ありがとうございました。
http://rutube.ru/video/8b4f93948e211442dc6d5fbfeb172375/#.UJSBdIb1Gso
 
 
(注:上記サイトの動画は、Intenet Explorer 9では表示されますが、8では表示されないようです。
Mozzilla FirefoxおよびGoogle Chromeの最新バージョンでは表示されます。)  
  
この番組に関する私のコメントは、 
 
ニューステーションの番組に出てきた皮疹の解説→こちら
金沢大・竹原教授による誤った情報発信→こちら
医師に過失がなくてもステロイド皮膚症には陥るー川崎ステロイド訴訟(1)→こちら
医師に過失がなくてもステロイド皮膚症には陥るー川崎ステロイド訴訟(2)→こちら
医師に過失がなくてもステロイド皮膚症には陥るー川崎ステロイド訴訟(3)→こちら
 
をご覧ください。



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